彦市   » 人類生存の危機 » 2。ローマ・クラブの警告

半世紀前の1972年に、「人類の危機に関するプロジェクト」として、コンピュータ・シミュレーション技法による未来予測を2年間かけて実施されました。

その報告書の基いて「成長の限界」と題する本を著し、各種言語にも翻訳されて出版されました。

その内容は、人口増加、資源の消費量、資源埋蔵量、食糧生産量、海洋資源量、汚染物の排出量など、人類の生存に関係する要素を組み込んで、将来に対する変化を試算した結果の報告書です。

可変要素を変化させて、数例のモデルケースを仮想して計算すると、早急に経済発展活動を修正すれば永続可能であることが分かった。

この報告書には、資源の枯渇状況をグラフ表示して解かりやすく説明されています。

そして、「ローマ・クラブの見解」として、経済発展活動の将来について警告しました

その内容の要旨は、以下の3項です。

(1) 人間が必要不可欠な資源を消費し、汚染物質を産出する速度は、多くの場合すでに物理的に持続可能な速度を超えてしまった。

物質およびエネルギーのフローを大幅に削減しない限り、一人当たりの食糧生産量、およびエネルギー消費量、工業生産量は、何十年か後にはもはや制御できないようなかたちで減少するだろう。

(2) しかしこうした減少も避けられないわけではない。

ただし、そのためには二つの変化が要求される。

まず、物質の消費や人口を増大させるような政策や慣行を広範にわたって改めること。

次に、原料やエネルギーの利用効率を速やかに、かつ大幅に改善することである。

(3) 持続可能な社会は、技術的にも経済的にもまだ実現可能である。

持続可能な社会は、絶えず拡大することによって種々の問題を解決しようとする社会よりも、はるかに望ましい社会かもしれない。

持続可能な社会へ移行するためには、長期目標と短期目標のバランスを慎重にとる必要がある。

また、産出量の多少よりも、十分さや公平さ、生活の質などを重視しなければならない。

それには、生産性や技術以上のもの、つまり、成熟、憐れみの心、知慧といった要素が要求されるだろう。

当時は、全世界で読まれたので、大きな反響がありました。

その後に、世界中の主な知識人と面談して、警告に対する意見聴取が行われています。

欧米諸国で71名、その他の地域で49名、合わせて120名の多分野の学識者と面接されました。

その結果は書物で出版されており、大多数のの支持を得られています。

しかし、政界の関心は低くて、その後も各国の経済発展競争が続きました。

僅かに、地球環境保全に対する努力がなされた程度です。

これについても、世界の足並みが揃わず、改善策を実施しない国が多く存在します。

プロジェクトチームのメンバーであった一部の人が、警告のPRを熱心に続けられましたが、その努力の途中で他界されました。



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初版日時: 2017-03-06 (月) 06:33:35
最終更新: 2018-02-15 (木) 12:50:19 (JST) (3d) by hikoichi