彦市   » 人類生存の危機 » 科学者の社会的責任

原爆開発時の科学者の戸惑い

過去においては、科学者たちは、利害を離れた科学的発見が人類によって利用されたことに対して直接の責任はないと主張することができた。

ところが、核エネルギー開発以来は、過去のいかなる発明とも比べものにならない大きな危険を伴う研究成果が発表されることがある。

そこで、「人類に重大な被害をもたらさないこと」という基準を職業倫理として、知識の専門家としての義務を果たす役割がある。

核兵器の国際的管理と核廃絶への努力

ラッセル・アインシュタイン宣言

この宣言に署名した11名の顔ぶれをみても、数人の核物理学者に加え、放射線医学や遺伝と生理学の専門家、化学者など、国籍の異なる多くのノーベル賞学者をそろえたことにも、宣言の内容に見合うメッセージが込められているようである。

パグウォッシュ会議(1957年)

三つの議題が論じられた。

第一は「原子エネルギーの利用の結果起こる障害の危険」、第二は「核兵器の管理」、そして第三は「科学者の社会的責任」の問題である。

科学研究の自由を守ることに加えて、これからは科学者がみずからの社会的責任も自覚しなければならないというものであった。

・・・科学の発見が原子力の平和利用をもたらすと同時に核兵器をもたらしたという例からわかるように、科学の発見の人類社会に及ぼす善悪両方の影響が極めて大きいので、科学者には今までになかった責任がかかっているということである。

すなわち、かつては科学者は自分の専門の研究だけをしていればよかったが、今では、その研究の成果が人類に何をもたらすかをよく見定め、善についても悪についても、世の人びとにそれを周知させ、警告する仕事を引き受けねばならない。

科学者がこれを引き受けねばならない理由は、科学者はその発見のもたらすものを普通の人びとより、より早く、より深く知っているからである。(朝永振一郎 1982年)

社会生活のなかで科学がかくも強大な役割を果たし、人類全体の運命が科学研究の成果に依存するかもしれないこの時代には、すべての科学者にとって、科学のこの役割を十分にわきまえ、しかるべき行動をとることが義務として課せられるのであります。

わたしは、同僚の科学者たちに、人類に対する彼らの責任を忘れないようにと訴えかけます。(ロートブラット 1995年)

[引用資料] s1



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初版日時: 2017-03-06 (月) 12:35:44
最終更新: 2018-02-15 (木) 13:11:16 (JST) (6d) by hikoichi