彦市   » 依佐美送信所(改訂6版) » 複調式アンテナ

1 / 4 波長の逆L字アンテナの端末にローディングコイルを追加して 1 / 2 波長に同調させることにより、アンテナ線部分の電流分布を増加させることになります。

また、2つの同調回路をもつ1/2 波長の門型アンテナとなって、水平エレメントに直交する両方向に強い指向性を持つ特性になります。

即ち、単にアースするだけであれば、アンテナ素子の水平部分は水平偏波のアンテナですが、アンテナ投影面全体を均等にするメッシュ状の多重アースによって電気的に鏡像効果を生じるので、地下にも地上と対称の設備がある場合と等価になって、下図に示す如く、1波長の角型ループアンテナを垂直にして横位置から給電することと類似した特性になります。

このため、水平部からの電波放射が長手方向に直角な垂直偏波となって通信に寄与します。

13y51-2.jpg

回路が整合状態にあって、定常波の電流分布は下記の如くなると推察します。

比較のため、下に 1 / 4 波長の逆L字アンテナの電流分布を並べてあります。

アンテナの電流分布.jpg

アンテナの電流分布ー2.jpg

A-B 間はローディングコイル部、F-G 間は終端コイル部であり電波放射に寄与しません。

また、C - D -E 間は水平アンテナ線部分であるが、垂直偏波の電波となるので両端に向けた指向性を持ちます。

従って、B - F 間の部分(立上げ部、水平部、立下げ部)から通信に寄与する電波が放射されます。

D 点は電流が反転する中点(逆L字アンテナでは終端)であり、定常波の節であり、電流波形が反転する位置です。

彩色した面積が電波放射量に相当します。

復調式アンテナの指向特性.jpg

上図は指向特性を示すものです。

復調式になって、南太平洋方面にも指向性が強まっています。

これは、太平洋の潜水艦向け送信が強化されたことです。

この復調式アンテナは、グリメトン無線局のMutiple Tuned Anntena に類似しており、経験的な事実に基づき設計変更されたものと推察します。



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初版日時: 2018-08-18 (土) 18:35:42
最終更新: 2018-10-11 (木) 19:43:15 (JST) (35d) by hikoichi