彦市   » 近代の国際歴史観を紹介 » ニクソン、レーガン、そしてトランプ

2016年3月1日

 米国の大統領を選ぶ2大政党の予備選挙で、共和党はドナルド・トランプ、民主党はヒラリー・クリントンが優勢になっている。

他の候補が意外な巻き返しをしない限り、早ければ3月1日のスーパーチューズデーで、遅くとも3月中旬までに2人が両党の候補に決まりそうだ(民主党はバーニー・サンダースが巻き返す可能性がまだ少しある)。

米国は「2党独裁制」で、まず2党がそれぞれ各州ごとの選挙を積み重ねて2人の大統領候補を決め、2人の候補に対して11月初めに有権者からの投票が行われて決まる。

 トランプとクリントンのどちらが勝つかは、白人票がどのような配分になるかによる。

民主党は「有色人票の8割以上と白人票の4割以上をとれば勝つ」と言われている。

前回12年の選挙で有色人票を圧倒的に集めてオバマが再選され、クリントンはオバマの後継者とみなされているため、有色人票に関して民主党は盤石といわれる。

その一方でトランプは、この20年あまりの「進歩的」な社会傾向の中で地位が低下し、貧富格差の拡大で低賃金化や失業に苦しんでいる中産階級以下の白人男性の圧倒的な支持を集めている。

トランプは大金持ちだが、言い回しが白人のおっさん好みだ。

白人票の多くをとれば、トランプが勝つ。

 米国の2大政党は、民主=リベラル・共和=保守という区分で、従来おおむねこの線引きに沿って論戦が展開し、大統領が選ばれてきた。

だが今回の米大統領選挙は、テロ戦争の失敗、金融救済の末の貧富格差の増大などへの人々の不満が拡大し、2大政党の両方で、エリート(大金持ち、大企業、金融界、軍産複合体、国際主義者)と草の根(庶民、貧困層、国内優先派=「孤立主義者」)との対立が激化し、リベラルvs保守よりも、エリートvs草の根の戦いになっている。

トランプは草の根に支持され、党内エリートが支援する他の候補たちに30%以上の差をつけている。

 民主党でも、草の根に支持されたサンダースが意外な健闘を見せ、一時はクリントンを打ち負かしそうだったが、2月27日のサウスカロライナでクリントンの圧勝後、サンダースの勝算が下がった(同州は黒人票が決め手で、前回大統領選でクリントンがオバマに大敗したが、今回クリントンはオバマの後継者ということで票を集めた)。

クリントンは、ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーから講演を頼まれて巨額の金をもらったと伝えられるなど、金持ちに支持された候補という印象を多くの人にもたれている。

 共和党内でトランプ、民主党内でクリントンが勝ったとして、これで両党内がまとまるのかが次の問題だ。

エリート(主流派)と草の根が分裂する懸念が両党ともにある。

共和党の主流派は、トランプをひどく嫌っている。

国会議員の中には、トランプが候補になったらクリントンに入れると豪語する者が続出している。

不動産業で成功したトランプは大金持ちで、軍産や金融界からの献金を必要とせず、大衆の不満をすくい取る形で軍産や金融界を好き放題に批判しているので、軍産と金融界に取り込まれている党主流派がトランプを攻撃している。

トランプが候補になったら共和党は分裂崩壊するという見方が出ている(主流派の脅しという感じもするが)。

 同様の現象として、民主党では、クリントンが勝った場合、サンダースの支持者である草の根層が離反し、同じ草の根派のトランプに投票するのでないかと懸念されている。

共和党のトランプ支持者の中にも、クリントンを「大金持ちの傀儡」「好戦派」として毛嫌いする傾向が強い。放映されるトランプの演説を見ようと大画面の前に集まって待っていたトランプ支持者たちが、クリントンが画面に映った瞬間に皆ブーイングしたが、サンダースが出てくると敬意を表して静かに見ていたというエピソードをFTが紹介している。

 新種の候補者が勝ったり、2000年のように得票が拮抗して決着がつかなかった時など、米国の2大政党制はこれまで何度も崩壊すると言われつつ、崩壊していない。

今回も平然と延命するかもしれない。

だが、米国の実体経済は悪化を続けており、貧富格差の拡大は今後も続く。

近いうちに金融危機も起きそうだ。エリートvs草の根の対立はひどくなる一方だ。

リベラルvs保守の2大政党制の構図は、911以来、ネオリベラル(人権主義を装った好戦派)vsネオコン(保守派の好戦派)の構図に転換しており、2大政党のどちらを選んでも好戦性の点で変わらなくなっている。

こうした選択性の低下が改善されないままだと、2大政党制は崩壊する。

 クリントンは、人権や民主主義を非常に重視する「モダンな進歩派」を自称するが、実質的には、独裁政権を武力で倒すべきと考える好戦的な「ネオリベラル」だ。

それは、国務長官時代にリビアのカダフィ政権を倒すことを強く主張してオバマに受け入れられ、リビアの大混乱を作り出したことに象徴されている。

彼女の好戦性は、人権や民主を重視した結果というより、大統領になるため軍産複合体にすりよったからだ。

武力による政権転覆は、無数の市民の死と、何十年もの大混乱、ISISなど残虐なテロ組織の支配など、人権や民主と正反対の状況につながることは、すでにイラク、シリア、リビア、アフガニスタンなどで実証済みだ。

政権転覆が人権や民主につながるとクリントンが本気で考えているとしたら、大統領になる素質がない大間抜けだ。

 対照的にトランプは、イランとの核協約を破棄すると約束したり、イスラム教徒の米国入国禁止を提案するなど、一見、好戦派で人種差別者に見えるが、彼が打ち出している国際戦略は、意外なことに、非常に現実的だ。

トランプの政策顧問であるサム・クロビス(Sam Clovis)は、トランプが外国における民主主義や人権を守るために武力を使うことはないと断言している。

 外国の独裁状態を改善するには、市場開放させて経済発展に導くと、いずれ政治的に開けていくので、そのような経済戦略の方が、軍事戦略よりも有効だとトランプは考えているという。

トランプは「イラクのフセインやリビアのカダフィがいた方が中東は安定していた」と発言している。

クリントンは、外国の人権や民主を守ることが米国の国益になると考えているが、トランプは国益をもっと狭く、実際の軍事脅威を受けた場合にそれを排除することだけに限定している。

クロビスによると、トランプは「リアリスト」(現実主義者)だ。

「リアリスト」は、米国の国際戦略の歴史の中で特別な意味を持つ言葉だ。

リアリストは、武力による「民主化」を標榜して大失敗するアイデアリスト(好戦派)の対極にある姿勢で、アイデアリストが無謀な戦争をやりまくって大失敗した後、リアリストが出てきて「敵」だった国々と融和して強化してやり、国際政治の体制を根幹から覆すことが、戦後繰り返されてきた。

最も有名なリアリストは、ニクソン政権時代の大統領補佐官として、ベトナム戦争の失敗から米国を救うためと称して中国と和解する策を打ち出したヘンリー・キッシンジャーだ。

 キッシンジャーは、国連安保理の体制など多極型の世界秩序を好んだロックフェラー家の傘下にいた。

彼らは、多極化を阻止するために軍産英複合体が作った冷戦構造を壊す目的で、意図的に過激なベトナム戦争をやって失敗し、現実策をやるしかないとうそぶいてリアリストを自称しつつ、米中関係を改善してこっそり中国を強化してやったのでないか、というのが私の「隠れ多極主義」の見立てだ。

 ニクソンが開始した冷戦態勢の破壊を完成させたのが、同じく共和党のレーガン政権だった。

レーガンは好戦派を装って大統領になり、米ソ和解や東西ドイツの統合、EU統合の開始など、世界を多極化していく流れを作った。

レーガンは大統領選挙期間の初期、今のトランプに似て、共和党主流派から泡沫・変人扱いされ、攻撃されていた。

 911以来の米国は、ニクソンからレーガンにかけての時期と類似した流れを繰り返している。

911で軍産複合体がイスラム世界を恒久的な敵とする「第2冷戦」の体制を構築しようとしたが、それが共和党のネオコンらによって、大失敗への道があらかじめ埋め込まれた無謀なイラク侵攻へとねじ曲げられ、米国は好戦的になるほど覇権(国際信用)を失う構図におとし入れられた。

これらの展開は「新レーガン主義」を標榜したブッシュ政権下で起きた。 (ネオコンと多極化の本質)

 次の現オバマ政権は、リビアやシリアで好戦策の継続を容認する一方で、イランにかけられた核兵器保有の濡れ衣を解いてイランの台頭を引き出したり、シリア内戦の解決をロシアに任せるといった多極主義的な態度をとった。

しかも同時にイラクやアフガニスタンからの軍事撤退を挙行して覇権を温存するという、単独覇権主義と多極主義が入り混じった姿勢をとってきた。

 ニクソン(共和党)からレーガン(共和党)への、アイデアリストが稚拙に失敗した末にリアリストが席巻する隠れ多極主義的な展開が、ブッシュ(共和党)の911から今後(2020年ごろ?)にかけて繰り返されるとしたら、共和党のトランプがリアリストの外交戦略を掲げて次期大統領を狙うことは、非常に大きな歴史的な意味がある。

ロックフェラーや傘下のCFR(外交問題評議会)が、歴史の繰り返しを演出しようとしているなら、次の大統領は、クリントンでなくトランプだ(かつてロックフェラーはキッシンジャーを政権に送り込むのに4年待った。今回もクリントンが勝って4年待つかもしれないが)。

 トランプのリアリズム(現実主義)は「強い指導者が率いる国は、たとえ民主的でなくとも、安定的な成長ができるので(必要悪として)評価すべきだ」というものだ。

トランプがロシアのプーチンを支持賞賛していることが、彼のリアリズムを象徴している。

トランプは「米国がプーチンを敵視し続けるほど、中露が結束して米国に対抗してくる。

これを防ぐためにロシアとの和解が不可欠だ」と考えている。

プーチンを支持するトランプは「ウクライナ問題は欧州の問題で、米国が介入すべきことでない」という姿勢だ。

この姿勢は、米国の軍産がNATOや欧州を引き連れてウクライナの反露政権を支援し、ロシアとの対立を続けている現状と真っ向から対立する。

またトランプは「アサドより悪い独裁者が世界にはたくさんいる(アサドはそんなに悪くない)」と言って、シリアの停戦や安定化をロシアに任せる姿勢をとっている(すでにオバマがこの姿勢を隠然ととっている)。

 共和党の選挙参謀を長く続けていたカール・ローブは、トランプが選出されると大変なことになると党主流派に対して警告している。

共和党主流派は軍産複合体と金融界の連合体だ。

トランプが今の破裂寸前まで膨張した金融バブルに対してどんな政策をとるか見えていないが、彼が軍産の好戦的な軍事策をつぶそうとしていることは「リアリスト」の自称が雄弁に物語っている。

(トランプは「本当の米国の失業率は当局発表の5%でなく28-42%だ」と、失業率をごまかして景気回復を演出する米連銀のインチキを暴露している。それを拡大解釈すると、彼が大統領になったら金融延命策をつぶしにかかると予測できるが、そんなことを本当にやるのかまだ不明だ)

 2月25日ごろ以降、共和党の予備選挙でトランプの勝利が決定的になってきたタイミングで「何が何でもトランプを引きずりおろす」という感じの動きが党内やマスコミで始まり、共和党主流派に位置するCFRもトランプを非難する宣伝を開始した。

だが、これは明らかに遅すぎる動きで、茶番劇の感じがする。マスコミの中にも「今ごろトランプ非難を強めても遅すぎる」といった分析が目立つ。

 共和党の予備選でトランプの後塵を拝しているルビオとクルズの陣営が合体し、どちらかが大統領でもう一人が副大統領候補になれば、トランプに勝てるかもしれない。

だがルビオとクルズは互いに批判を続けており、合体を提案する党内の意見は無視されている。

このあたりも、CFRの勢力が2人に対立をけしかけて合体を阻止し、トランプを優勢にしている感じがある。

 共和党内のネオコンも、トランプを敵視するふりをして優勢にしているのでないかと感じられる。

共和党のネオコンの指導者的な論客であるロバート・ケーガンは2月下旬、トランプ優勢の流れが決まった直後のタイミングを見計らって、トランプを阻止するためにクリントンを支持すると表明した。

 ネオコンは共和党支持だが、歴史を見ると、1970年代まで民主党支持で、独裁政権を転覆して民主化すべきと主張する好戦リベラルだったが、レーガン政権の発足とともに共和党に移った「転向者」だ。

ネオコンは共和党ブッシュ政権で過激策をやって米国の覇権を自滅に追い込んだ後、近年また民主党に再接近していた。

ケーガンの妻のビクトリア・ヌーランドは、民主党の現オバマ政権の国務省に入り、ウクライナの政権を反露側に転覆させる画策をやった張本人だ。

ヌーランドは国務長官だったクリントンに引き上げられ、国務省内で頭角を現した。

 ケーガンのクリントン支持表明は、妻であるヌーランドの動きからして不自然でないが、クリントンの選挙活動にプラスなのかどうか、大きな疑問だ。

クリントンがサンダースを破ったら、民主党内の草の根勢力をどう取り込むかがその後の課題になるが、ネオコンの頭目ケーガンのクリントン支持は、クリントンがネオコンの一派である事実を民主党の草の根の人々にますます強く印象づける点でマイナスだ。

 トランプは、軍産やネオコンの好戦策が失敗してもはや米国民に支持されていないことを見抜き、自分が金持ちで軍産から政治資金をもらう必要がないことから軍産やネオコンの策を容赦なく批判することで選挙戦を成功させてきた。

軍産やネオコンと結託しているのがイスラエルで、イスラエル右派を支援する財界人シェルドン・アデルソン(Sheldon Adelson、カジノリゾート経営)が、トランプを阻止するための政治資金を主に出してきた。

アデルソンは今回クリントンを支持している。

 だが、トランプがユダヤ人やイスラエルと敵対しているかといえば、むしろ逆だ。

トランプの娘のイヴァンカは、正統派ユダヤ教徒の財界人(Jared Kushner、新聞経営)と結婚し、ユダヤ教に改宗している。

トランプはイスラエルの右派のネタニヤフ首相を長く支援してきたことでも知られ、古くからの親イスラエル派だ。

トランプが軍産の言うことを聞かなくても、ネオコンやシオニストは簡単にトランプを非難できない。

 これまで米国の世界戦略は、軍産やイスラエルや英国に牛耳られ、世界の面倒を米国が見ることが良いのだという「国際主義」の立場がとられ、世界のことより米国内を良くするのが先だという国内優先主義は「孤立主義」としてマスコミなどで批判されてきた(対米従属の日本でも、米国の孤立主義化は良くないことと喧伝されている)。

しかし、911から15年間ずっと失敗ばかりの国際主義という名の好戦主義につき合わされてきた米国民は、国内の貧富格差の拡大、実体経済の悪化もあって、国際主義を嫌い、孤立主義の傾向を強めている。

トランプはその流れに乗って、リアリストの姿勢を採用して孤立主義的な政策をとろうとしている。

これが成功すると、軍産やイスラエルは影響力を失う

トランプは表向き、好戦的な感じのことを言い続けている。

イスラム教徒の米国入国の一時禁止の提案は、軍産のイスラム敵視のテロ戦争の構図に乗っている。

実際には、イスラム教徒の入国を禁止したとたん、米国内でいくつもの提訴が裁判所に起こされ、米政府は裁判に負けてイスラム教徒の入国を認めざるを得なくなる。

 トランプは、オバマがイランの核兵器開発の濡れ衣を解いて締結した協約を廃棄するとも言っている。

これはイスラエルや軍産が強く希望しており、トランプはそれに応えてこの策を出した。

しかしイランは昨夏に経済制裁を解かれた後、欧州やアジア諸国などと急速に経済関係を強化しており、米国だけが協約を破棄してもイランは他の諸国と貿易して十分豊かになれる道を歩んでいる。

トランプがイランとの関係を断つことは、イランを弱体化せず米国を孤立させるだけの「隠れ多極主義」的な戦略になる。

 延々と書いてしまったが、日本にとって重要な、日本や中国に対するトランプの姿勢についてまだ書いていない。

トランプは「日本や韓国、ドイツやサウジアラビアは、米国の安全保障にぶら下がるばかりで、米国の安全にあまり貢献していない」と言い、在日・在韓米軍の撤退も含め、日本や韓国との安保関係を再交渉する姿勢を見せている。

軍産系の勢力は「日本は(思いやり予算などを米国が要求するだけ出し続け)米国に貢献している。

は日本を批判するな」といった論調を流布している。

「米軍が日韓から撤退すると、安保的な支柱を失った日韓は独自に核武装しかねない。トランプは東アジアを核兵器開発競争に追い込もうとしている」といった批判も、軍産(日本外務省傘下?)っぽい駐日英文メディアが流している。

 歴史を見ると米国は、かつてニクソン政権の時代にも、在日米軍の撤退を模索し、日本政府はそれに呼応して米軍抜きの日本の自主防衛策を「中曽根ドクトリン」として立案した。

これは「米国が出ていくなら仕方がない」という感じで立案されたが、その後米国でウォーターゲート事件が起きてニクソンが追放され、日本でニクソンに呼応していた田中角栄首相もロッキード事件で失脚させられ、日本は「まだ自主防衛できる力がついていません」と米国に懇願して沖縄に米軍基地を集中させて駐留を続けてもらう策に出た。

これ以来、外務省が握っている日本の安保戦略は、米軍に永久に駐留してもらう策になり、対米従属が日本の絶対の国是になっている。

 トランプが大統領になると、ニクソンから40年あまりの時を経て、再び米国が在日米軍を撤退させようとする動きを強めることになる。

在日米軍の撤退話は、ここ数年、海兵隊のグアム移転構想などで、すでに何度も浮上しては消えている。

日本は、辺野古の計画や思いやり予算など、米国の無体な要求を何でも飲むことで、在日米軍を引き留めている。

日本の強度な対米従属策を、トランプがどんな方法で乗り越えようとするのか、まだ見えていない。

トランプ政権になると、日本の対米従属派にとって厳しい時代が来ることは間違いない。

 トランプは「中国が米国の雇用を奪っている」「中国からの輸入品に45%の関税をかける」「中国で生産する米国企業に、生産拠点を米国に戻すことを要求する」などと、中国に対する強硬姿勢を見せている。

すべて経済面ばかりで、政治面では中国敵視のことをあまり言っていない。

中国が米国民の雇用を奪っているという言い方は、この四半世紀の歴代の大統領候補の多くが発しており、目新しくない。

選挙戦では人気取りのために中国に対する強硬姿勢を示しても、当選するとボーイングやGMの中国での販売増の方が重要になり、中国におもねる姿勢をとるのが、歴代大統領によくある姿勢だ。

対立候補のルビオは「君のネクタイも中国製だろ(中国からの輸入を拒否すると着るものがなくなるよ)」とトランプを揶揄した。

 トランプが大統領になって在韓米軍の撤退を考えるとしたら、まず北朝鮮の核問題を解決せねばならない。

北核問題に対する米国の態度はブッシュ政権以来、一貫して「中国に任せる(押しつける)」ことだ。

トランプは、在韓米軍を撤退するために、政治的に中国の言いなりになるかもしれない。

北が核を持ったままの北核問題の「解決」がありうる。

 このほか、トランプが地球温暖化問題を「インチキだ」「米国の経済成長を阻害するための中国の謀略だ」と批判していることも興味深い。

たしかにCOP15以降、温暖化問題は中国の主導になり、中国など新興諸国が米国など先進国から支援金をむしり取るための道具に転換している。

トランプは荒っぽい言い方ながら、いろんなことを的確に見ている。

 温暖化問題は、もともと米金融界の発案で捏造された構図である。

共和党系の分析者(David Stockman)は「共和党はカネに目がくらみ、かつての信奉していた自由市場主義を捨てて、金融界が捏造した温暖化問題や、リーマン危機後の金融界救済策など、自由市場主義と正反対なものをどんどん受け入れた挙句、行き詰っている。

共和党は、完全に行き詰って破綻しない限り再生しない。

トランプは、この行き詰りを突いて人気を集めている。」という趣旨の指摘をしている。

 長々と書いたが、まだ書き足りない。

だがトランプが大統領になると決まったわけでもないので、今回はこのぐらいにしておく。


トップ   差分 バックアップ リロード印刷に適した表示   全ページ一覧 単語検索 最新ページの一覧   ヘルプ   最新ページのRSS 1.0 最新ページのRSS 2.0 最新ページのRSS Atom Powered by xpWiki
Counter: 7, today: 1, yesterday: 1
初版日時: 2017-10-18 (水) 22:08:05
最終更新: 2018-04-13 (金) 18:51:11 (JST) (22d) by hikoichi